アナログゲーム紹介第3弾シリーズは、ドラフトゲームです。
もうおなじみですが、アナログゲーム研究会の活動として、
カレイドソリューションズの高橋さんに今回もゲームをプレイさせていただきました。
毎度ありがとうございます。
先に1つ告知をいたします。
9月17-19日に首都大学東京で「日本教育工学会全国大会」が開催されます。
その中の課題研究という時間帯(19日午後)の
「ゲーム・シミュレーションを利用した教育・学習支援」
というセッションで、福山が発表いたします。
シリアスゲーム研究者の藤本徹さんや、ゲーミング勉強会の池尻くんも発表いたしますので、
「ゲーム×学習」に興味のある皆様はもしよろしければお越しください。
http://www.jset.gr.jp/taikai27/program/program.php
さて、「ドラフトゲーム」というのは、配られたカードをそのまま手札にするのではなく、
一枚だけを取り、残りを隣の人に渡していくというスタイルのゲームのことです。
このことでゲームには、
1.どんなカードが場に流れているかが分かる
2.誰が何を持っているかある程度想像できる
3.自分が必要でないけど、人には渡せないから握り潰すという戦略の存在
などの要素が盛り込まれ、カードを配るだけのゲームより運の要素が減り、駆け引きと戦略性が増します。
さて、困ったことにこのゲーム、私は個人的に好きなのですが、
学習に関連する要素が見いだしづらい…(汗)
「自分が取らなかったカードがほぼ必ず誰かの手に渡る」というルールは、
「他者の戦略を想定する」ことを求めますが、そのくらいでしょうか。
また資源(カード)を集めるフェーズとそれを使用するフェーズは別であるゲームが多いので、
その辺りでもまた戦略性があります。
…、でも、学習にどう役立つのかは分かりません…。何か思いつく方がいましたら、
コメント欄かメールでぜひご連絡ください。
個人的には「アレもコレもは両立しない」という世の中の真理を映し出している気がします(笑)
さて、ゲーム紹介です。
1.操り人形
「盗賊」や「建築家などの」8つの職業カードから1枚選んで回すというドラフトゲームです。建物を建築して、規定の軒数が立ったらゲーム終了。点数が一番多い人が勝ちです。取った職業カードによって行えるアクションが異なるほか、他のカードを妨害するカードがあったりと、「誰が何を取ってくるのか」という駆け引きが味わえます。
…とはいえ、私が体験したのは標準ルールと違う3人ゲームだったのでもう一度やってみたいですね。2000年ドイツゲーム大賞ノミネート。
2.アークキング
同人ゲームらしいです。ある国の王子様になって、
様々な能力を持つ仲間カードをドラフトによって獲得していきます。
誰かが規定の枚数に到達した時点で、建物やお宝等の点数が一番多い人が勝利。
ドラフトの部分は結構面白いし、かなり頭も使うのですが、
局面の展開が激しすぎて、ドラフトで何を押さえるのかという戦略が他のゲームよりも、
運の要素が強くなってしまっている気がします。
あとは、必要な資源と点数のバランスがイマイチ。
3.ヴォーパルス
これも同人ゲームみたいです。ある島の諸侯として領地を経営し、
4ターン終了時に一番勝利点の多い人が勝ち。
ドラフトでは、戦争に使う兵隊や資源を生み出す職人等を獲得します。
「経年」という概念と「コンボ」的な要素が上手く盛り込まれており、結構お気に入りでした。
でも、資源のバランスはちょっと悪いかも。
4.セブンワンダーズ
世界の7不思議(ゼウス像とかピラミッドとか)のうち1つを担当し、
自分の文明?を発展させることを目指すゲーム。カードがとても綺麗。
印象はシヴィライゼーションをアナログゲームに無理矢理した感じ。
あまりにも発展させる要素が多いのに、7枚×3ターンのドラフトではあっという間に終わってしまう。
ドラフトするものは、軍事建造物、資源、テクノロジー、産業建造物など。
私がCivが好きなせいか、どうも似せたケド…という印象を拭えないのでした。
2011年ドイツゲーム大賞受賞とのことなので、私には2回遊んだだけでは、
真の面白さに気づけていないのかも知れません。
他のブログではとても好評だったりします。
さて、この「ドラフトゲーム」というジャンル、「どう考えても学習ゲームとして開発できない」と、
高橋さんが仰っていたので、意地でも何か学習ゲームにすべく、色々考えています。
何か作れそうでしたらまたこちらでご報告しますので、ご興味あればぜひ続報をお待ちください。
それでは!
コメントをお書きください
小松一也 (日曜日, 14 8月 2011 15:30)
思いつきレベルなので、ゲームとしての実現性は考慮してないのですが、例えば、分子とか、食物連鎖とか、カードを複数枚集めることで、一つの意味ある構成になるような視点を加えるってのは如何でしょうか。点数は獲得したカード枚数と成立した構成の数で決めるとか。
ちなみに、リツイートでこちらを知りました。私のアカウントはzero_k_k123ですので、宜しければご覧になってみてください
fumituki (日曜日, 14 8月 2011 17:53)
小松さん
福山です。
コメントありがとうございます。
確かに1つの絵というかテーマを揃える中で、
何か学ぶことは出来そうですね。
参考になりました、ありがとうございます!
フォロー返させていただきました。