リアル脱出ゲームを体験してきました

※2013年3月2日に体験型ゲーム×学びのWSを東大で開催します。

 2月15日まで受付中。詳しくはコチラで。

 

先日、リアル脱出ゲームに参加をしてきました。
恥ずかしながらゲーム(と学びの)研究者の私ですが、
これまで名前はかねがね伺っていても、実際に参加したことが無く、
産能大の橋本先生にお誘いを頂きまして、とうとう参加してきました。

もちろんネタバレなどという無粋なことはしませんので、安心してお読みください(笑)
(そのちょっと前に、予習もかねてドームシティのイベントにも参加してきました)

 

私が参加したイベントはこの2つです。

・リアル脱出ゲーム×金田一少年の事件簿「からくり館からの脱出」

・ヱヴァンゲリヲン 消えたパイロットの謎 in 東京ドームシティ アトラクションズ

 

2つのイベントはなかなか毛色が違いますので、

今回は前者のいわゆる「リアル脱出ゲーム」について考察します。

 

まず、1個人としての私の感想としては、
「時間制限の中で必死に謎を解く」という経験はとてもスリリングで楽しかったです。
終了後、重要な試験の後のようにぐったりしたのが、印象的でした。
残念ながら、最後の謎を解くことができず脱出することができなかったのですが、
また別の機会にリベンジしよう!と思わせられるくらい「悔しい」とも思いました。
全体的に大満足だったといえます。

次にゲームと学びの研究者としての立場での感想です。
「リアル脱出ゲーム」は学びのために作られたゲームではないこと、
私が参加したことがあるのはわずか2つのイベントであるため、
もしかしたら他のイベントはそうではない可能性があることを踏まえてお読みください。

「学び」という観点から見ると、体験した「リアル脱出ゲーム」は、
一般的な「パズル」の組み合わせ以上のものでは無かったように感じました。
そう感じた理由はやはり「解いているパズルの内容」と「カバーストーリー」の関連性が薄いということでしょうか。
今回参加した、ゲームには犯人を捜すというストーリーに関連した要素や、

設定に関連するパズルも少しありましたが、
全体的には既存の様々な種類のパズルを短時間で大量に解くというものです。
結果、「題材に対する気づきや知識」はほとんど得られませんでした。

おそらく、リアル脱出ゲームは文脈性を排することで、
誰もが平等に解くことができるゲームを作成しているのだと思いますが、
学びのための脱出ゲームを作成する場合、「文脈性」がキーポイントになると思います。
ゲームでのストーリーと、活動や内容を一致させるないし、関連づけるだけで、
リアル脱出ゲームは、学びのための良いツールになるでしょう。

まだちゃんとは思いついていませんが(思いついたら作ります/笑)。


・ストーリーにあった行動を取ることがキーになるようなパズル
・解く中で文脈を理解できるようなパズル
・ストーリーをさらにメタに見るようなパズル

などを盛り込み、1つ1つの活動がストーリー上でどんな意味があるのかを、
しっかりと付けていけば良いのかなと思いました。
リアルタイムゲーム特有の強力な没頭感を上手く使えれば、

本当に良い学びの方法になり得ると感じます。

 

ともかく、楽しかったので、

まだ興味があったのに、参加したことの無いみなさまは、ぜひ一度体験してください!

私はもう一度必ずリベンジに行くと思います(笑)